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「須崎公園の大木を守る会」シンポジウム

執筆者の写真: Hisahito TeradaHisahito Terada


8月7日、福岡の「須崎公園の大木を守る会」の方々が主催したシンポジウムに出席しました。

以下レポート形式で内容をお伝えします。


【中継録画映像】



【プログラム】


第1部「須崎公園の未来を考える!」     13:00~16:30 約3時間30分

 

 休憩 音楽ライブとダンス     16:30~17:30 約1時間


第2部「市民の声を市長に届けよう!」     17:30~19:30 約2時間


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【代表】

初島さつきさん

【講師】

岡部定一郎先生:博多仁和加振興会会長

清島美希さん:針灸師・理学療法士・大地再生の環境活動家

松本英輝さん:エコロジスト

堺達也さん:ソーシャル・ディベロッパー

【参加してくださった議員】

ふくおかみどりの党 

あらき龍昇 議員

森あやこ 議員


日本共産党福岡市議団 

中山郁美 議員

松尾りつ子 議員

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【基礎情報を知るための関連記事】

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【経緯と現状】

 そもそも「少年科学文化会館」の子供用の演劇ホールが取り壊された当時、市民の反対運動があったため、市の行政側が(市民への)対応策としてそれに代わる新たな施設を「新・福岡市民会館」として建設する計画を立てたのが発端でした。

 ところが市民側が蓋を開けてみると、何故か現在の「旧福岡市民会館」の傍にある須崎公園の木が300本近くも伐られ、芝生がコンクリートで埋められて、そこに「新福岡市民会館」が造られるというとんでもない計画に変わっていたことが判明しました。ほとんどの面がガラス張りで、施設の中身も市民のためのものとは言い難い代物です。

 以下にシンポジウムで出た具体的な問題点・及びアイデアを列挙します。

(足りない部分が多々あると思いますので、どうぞご自由にコピーして編集してください。シェアし、活用していただければ幸いです)

【問題点】

・「戸田建設」「アズサ建設」など、ゼネコンがどれだけ利益を出すかが目的になっている。大型公共事業と言えば、かつて「愛地球博」も環境をテーマにしていたが、名古屋の森林を伐採してイベント跡地を高級住宅街にしようと目論んだために、国際的に大バッシングを受けることとなった。行政は何も学ばずに同じことを繰り返している。我々も海外へ情報を発信し、国際的にPRしていくべきだ。


・高さ30メートルのガラス張りの建物で、周辺住民、施設の利用者のプライバシーの配慮に欠ける。

・舞鶴公園は史跡だという。須崎公園だって70年の歴史を持つのだから史跡と言っていい。

・公園は市民が権利を有する公共の場である。

・「日本管財」という管理者に犯罪歴のある業者が関わっている。





・計算方法が実にあいまいで不透明な「PFI方式」を採用していること自体が問題。

 (1収益優先の民間参入により公共の役割が後退

 (2事業計画から契約・運営の段階での情報公開や住民の声を反映できない。

 (3大企業がSPC(特定の事業をすることを目的にして設立する会社)を担うため、

   地方経済振興につながらない。

 (4コスト計算根拠や最終リスク、地方財政負担のチェック機能を果たせていない。

   例:福岡のユニバーシアードの会場も、テニスコートを15面も作ったが、

     後で国際規格に合わないと分かり無駄になった。


・市民の税金を使いながら、市民会館を文化施設ではなく観光地にしようとしている。催し物をやるのは東京の芸能人、観客は一部の富裕層や福岡市民以外の観光客。

・木を伐ること自体が生物学的にも人間(地域住民や公園に訪れる多くの人)に影響を与える。

・木を伐って、コンクリートという異物で固めることで、土中の微生物を含む多くの成分が腐敗し土壌が不安定になる。それが原因で液状化が起こる。


・木は上部を伐っても、根が生きていれば再生する。移植をするのなら専門家を入れて根を生かさなければ、市民との契約違反(公の場である新聞(KBC九州朝日放送)の発言に反すること)となる。






・福岡市行政側は劇場を作ることをタテマエとしている。しかし2012年と2016年にパブリックコメントに参加したにも関わらず、計画にはわたしたちアマチュア劇団の意見が全く反映されていない。そのくせ「文化人のみなさんが建て替えを早く望んでいます」などと、当事者である劇団側が言ってもいないことを、本人たちが知らないところで勝手に言っている。アマチュア劇団の活動をハコモノ行政の言い訳にしてほしくない。

・今の福岡市にはプロの劇団、東京の大きな劇団用の舞台施設はもう十分にある。私たち市民が望んでいるのは、私たち市民が活動できる(観客席100人以下などの)小規模の舞台や稽古場であるのに、市の行政はそれを理解しておらす、理解する姿勢すらない。

・今の福岡は1に経済、2に観光、市民の福祉や文化はその下という価値基準になっている。博物館や美術館が教育の管轄ではなく観光推進の管轄になっており、市民のために機能していない。

・ヨーロッパなどでは、どんなに大きな博物館や美術館でも、学生は文化施設を無料で利用できる。それに対して今の日本、特に福岡の文化的なレベルが低すぎて恥ずかしい。


・芝生と木陰のある公園は、ホームレスの人々の「生きる権利」そのものである。

【アイデア】

・劇場なら統廃合で空になった小学校の跡地など、別の土地に建てればいい。

・演劇文化は一人では出来ない。見方を味方にしよう。かつては川上音二郎が福岡の文化を振興した。今は東京の流行りの右に倣えばかりだから地元が盛り上がらない。東京でやるような大舞台での大規模な興行はこれからはオンラインで観るようになるから、大きな施設はむしろ不要である。歴史に学びなおし、福岡から文化を創り出さなくてはいけない。

・須崎公園には野外劇場がある。舞台として、会館ホールは限られた空間であるのに対し森の中で公演をすれば市民が参加でき、公的な文化として質の高い効果が期待できる。須崎公園の森の豊かさを活かす方法を考えるべきである。

(公園を市民の文化イベントに活用した例:映画『奇跡のシンフォニー』のコンサートなど)


【その他関連サイト】

芝生の効果

木の効果

企業とNGO/NPOの協働による世界の森林保全活動情報サイト


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【まとめ】

シンポジウムの意見(福岡市民議会の総意)をまとめると

演劇ホールは現在の市民会館の場所に小規模のアマチュア劇団の方々の意見を反映したものを作り、公園の森をそのまま活かして、市民参加型のイベントを小まめに企画し活用することで市民生活の幸福度を充実させるのが最善の道であるように思われました。

【これから何が出来るか】

1)まずは署名とオンライン署名を集めることが重要です。

2)次に小規模でも、シンポジウムに参加したッ市民100人一人ひとりがそれぞれ5人づつ、10人づつでもいいから人を集めて、須崎公園について、市政について話す機会をもつこと。つまりはリアルな情報の共有が大切かと思われます。私は個人的にまず地元の地区の組長さんに公民館を貸してもらい、エコロジストの松本英輝さんが仰っていた「市民カフェ」を開いてみようと思います。





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