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千夜千冊1824夜、ジョー・ダーデンスミス&ダイアン・シモーヌさんの『セックス&ブレイン』を読んで思い浮かんだことを書いています。
今夜は、誰しもが一度くらいは聞いたことがあるかもしれない「男と女のちがいは脳のちがいから来ている」という話がテーマだ。
大脳辺縁系(間脳)の一部を構成する視床下部(hypothalamus)は、内分泌や自律機能の調節をする中枢で、神経核からの指令で体温調節、接触欲望、睡眠と覚醒のスイッチ、ストレス応答などをしている。視床下部の下垂体からは、性感覚に関する多くのホルモン(hormone)が分泌される。そのホルモンの種類によって「男らしさ」や「女らしさ」が作られるのだという。
それにしても本編千夜の冒頭にあった「マレーの実験」の酷さには驚いた。ぼくにはマレーの実験は「治療」ではなく、生後8か月の赤ん坊に対する性的虐待にしか見えない。ぼくは本人の同意があっての性転換には特に反対では無いが、ホルモンを人工的に投与することには色々と問題が多い。現代の日本人は自分の身体に入れるものにあまり注意を払わない人が多いためか、たしか昔、あるテレビタレントの男は、一時期胸が膨らんでしまっていたが、あれは日本人が食べさせられている肉のほとんどに、ホルモン剤がたっぷり入っているせいなのである。
先夜と打って変わって、今夜のお話は感覚的に「わかる」ことが多かった。多細胞生物になったことが「性」を用意したのではないか、あるいは子育てが男性性と女性性をつくったのではないかという説も、なんとなく今のぼくらの社会のあり方や家族のかたちと地続きに感じられる。
脳と男女らしさの俗説についてもおおよそ共感した。ぼくは小さい頃からインドアで、かといってテレビゲームもあまり得意では無かったせいか友達が少なく、親戚も女の子が多い中で育ったので、自分のアタマは女性的な部分が多いのではないかと思っていたが、今夜載っていた「男女のデスク事情の風刺画」が、あまりにもぼくの机とデスクトップ=男の机(ゴチャゴチャ)とデスクトップ(スッキリ)を反映していて笑ってしまった。妙なところが男らしいモンだ…。
全ての思考や意識を脳のホルモン分泌の違いに還元するのもどうかと思うが、たしかにぼくも色彩に関しても、絵を描く時の色選びにはいつも迷っていて、複雑な組み合わせが苦手で図書館の本を借りて参考にすることが多い。子供の頃は姉ちゃんに描いた絵に塗る色を決めてもらっていた。ただし画家やデザイナーには、男でも色彩感覚に優れた人はいるから、目の機能の違いが才能に影響するというワケでも無い気がする。
一方、女性が地図が読めないとも思わないが、ぼくも男と女では空間や立体物の把握の仕方が違うのは確かだという気がしている。それはマンガの絵を見ればよくわかる。ただ作風や時代的な傾向もあるので、少し古めのマンガ方が男女の作家の違いは分かりやすいのかもしれない。
話が飛ぶが、性犯罪と言えば、ぼくはジャニーズの問題の根底にあるのは、出世と性的搾取が交換条件になっていることだと思う。少年少女らが、もし最初からアイドルとして成功することと性交渉が表裏一体だと知っていたら、はたして芸能人になってテレビに出たいなどと思っただろうかと考えると、やはり大人たちが、子どものたちの性に対する未熟さや知識の無さを利用したように見える。
ぼくが、これからの性教育に付随して子供たちに教えなくてはならないと思うのは「大人の中には君たちの若さを消費しようとしている者がいる」ということだ。さらに日本に来るというNATOの言うことを鵜呑みにして扇動されれば、欧米の戦争屋の策略によって、日本がウクライナの役を、中国がロシアの役をすることは目に見えている。そうなればウクライナと同じく、日本の男は4時間しか生きられないような戦場の最前線で的になり、難民となった女性や子供が売買されることになるかもしれない。日本人が抵抗すれば、連中は3・11と同じように人工地震を起こし、原発へのテロ攻撃を行い、インフラを破壊するつもりなのだろう。この悲惨な状況をどう、ぼくの甥や姪に伝えたらいいだろうか。
こういうことを時々母や姉ちゃんに話すと「戦争?みんなが参加しなけりゃいいんじゃない?」という結論になるので、ぼくはブログ以外ではあまりこんな話は出来ない。これも男女の脳の違いなんだろうか…。
ぼくはどうしても日本人だけがテレビの洗脳の中にいて、世界の動きから置いてけぼりをくらっているのではないだろうかと思える。ロシアの軍事力が圧倒的すぎて、もはや戦争の態をしていないにも関わらず、軍産企業の言いなりになるしかない日本政府が出す金で、欧米が武器を送り、ウクライナ軍は民間人を殺している。そのウクライナの弾薬庫には英国が送った劣化ウラン弾があったため、ロシアの爆撃で放射能汚染が広がったのだという。平々凡々の一般庶民は世界中の誰も戦争など望んでいないのに、ゴムマスクや偽物役者による茶番を操る権力者の、愚かなG7シナリオがみなを苦しめている。
最近はNHKがワクチンによる死者をコロナによる死者と捏造する放送をしたことで、遺族や支援団体だけでなく多くの人が怒りの声を上げた。大脳辺縁系の扁桃核や頭頂・側頭結合部の働きのせいかどうかは分からないけれど、ぼくも死者を冒涜するマスコミに怒りがこみ上げてしまった。国民から吸い上げた金によって恵まれた境遇に居ながら、嘘をつき人々を騙して殺し続けながら、よくも「報道」や「ニュース」などと言えたものだ。
世間にはうんざりすることが多いが、家では親父に変化が起きた。無農薬無化学肥料の野菜や玄米をよく食べるようになり、さらに薬草のお茶を飲んだり湿布を貼るようになって、今にも死にそうだった状態からは、見違えるほどに回復してきた。煙草も一日7本程度に減り、先月までは一日中炬燵で寝たきりだったのに、今は家事をこなし(ウチの親父の趣味は料理なのである)、友達と食事に出かけるほど元氣になってきた。やはり自然の恵みは偉大だと思う。そして母の努力の甲斐があった。
もうすぐ短期のイシスの仕事が始まる。『侍JOTO』は次の43話に向けて走りはじめている。現状を見つめると同時に、もっと日本社会がどんな風になったらいいかをイメージしていきたい。強力で巨大な科学システムに依存し、病的に開発を続けても、その先には資源の争奪戦と枯渇と滅亡しかない。ぼくたちが為すべきはこの手で大地に触れること。それぞれの母国を再生してゆくことだ。
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